吉田松陰
吉田松陰上
(著者童門冬二)
本の構成
・吉田松陰誕生から時系列順で書かれてはいない
・短所は多くの箇所で話が脱線する
・長所は多くの箇所で具体的な知識が物語調で得られる
・著者の考察がいくつか書いてある。
著者が思う松陰の大切な物事あるいは、読者に伝えたい事柄を優先して書いてるように感じた。そのため松陰の誕生から時系列に書いてはない。そのため松陰の史実を時系列として読みたい人は向いていないかもしれない。
また、ほとんどの場面で話が大きく脱線する。というのは、話の途中でとあるキーワードの深掘りを急に始めるためだ。人物の関わりや、紹介。手紙・書物の内容。又それらから得た著者の考察まで。すらすら読んできたと思ったらテーマとは脱線した話になるから読みながら頭の整理が必要だ。ただ、本の半分以上読み進めてきて、逆に多くの知ることができてる点に気づき長所とも感じ取れた。半分からは、また脱線するのか、、、ではなく「お、今度はどんなお話が聞けるのか」と楽しみながら読んでいった。
・倒賊始末
・
横井小楠という人物を以下より知ることができた。
P227「ー(省略)一方では、学校の教師が字句の解釈にやかましく、文字の書き方や暗記に主眼をおいて、根本的なことを教えないからであります。ー政治に役立つ、あるいは自分に役立つ人間の育成に力をいれてるから。たとえ新しい学校を作っても人材が育たない。」
どの時代も「最近の若者は」的な考えがあるのかもしれないと初めて感じた。
p288文へ松陰からの手紙一部抜粋「ー今の世は礼儀や教化ということが非常に衰えているため、女性の礼や習慣についてもそれが何であるかを知らない人が多くなりました。」こういうのは、年上の方からすれば衰えであるかもしれない。若者からすれば面倒事あるいは進化(時代への適応)なのかもしれない
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